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バブル化するマレーシア。

2013年04月15日

Posted by よしお at 18:08│Comments(0)ASEAN経済マレーシア
マレーシア・クアラルンプール(KL)に来ています。
ASEAN加盟国の中でも、一人あたりGDPがシンガポール・ブルネイに次いで2位。

しかし、2008年から現地に住む友人によると、
「現在のKLはバブル前の兆候がどんどん現れている」というのです。
どのくらい近い将来起こるのか?推察してみました。

1.KLの現状

バブル化するマレーシア。

写真はアイススケート場がモールの中心にある、サンウェイピラミッドというモールです。見ただけでもバブルですね。
その他にも、東南アジア最大のメガモールや、ミッドバレー、LOT10など、KLだけでも広範囲に渡ってショッピングモールが林立しています。これは、"各国から来る駐在員家族の運転を禁止する"という制約のため、居住区近くにモールができるのですが、それにしてもその数の多さには圧倒されます。

それぞれのモールには、レジデンスエリアというコンドミニアム形式の住居が併設されていることが多く、完成前から販売も行われます。投資用や賃貸として購入されますが、完成してから3年が経過する、下のパビリオンというモールのレジデンス入居率はわずか50%。ちなみに賃貸料は月30万円。"マレーシアの六本木ヒルズ"とも言える立地にあるにも関わらず、この程度の入居率なのです。

バブル化するマレーシア。

施工主としては、完成前に販売し終わってるので、万々歳。
しかし、投資目的で購入した資産家の転売が難しくなっているようです。となれば、今後着工する物件の売れ行きが心配ですね。実際に"KLの田園調布"と呼ばれる場所にあるモールでは、テナントも退去し、ゴーストタウンと化している場所もありました。

2.KLでバブル化は本当に起きるのか?

実際に、「バブルはまだはじけていない」というのは重要です。個人的に、「バブルははじけなければ、悪ではない」と考えています。

しかし、クレジットカード破産も増加しており、なんと給与の半分がカードの支払いで飛んでいくという家庭も多いようです。現在はインフレ傾向が続き、所得も増加しているので、さほど大きな問題にはなってません。しかし、何か起こったときに総崩れという状況は考えておくべきかもしれません。

3.BEFORE/AFTER

ここでは、バブルを経験した日本との比較をしてみます。
「土地は必ず値上がりする」といういわゆる土地神話は、日本のバブル時にもありました。ただ、バブル前の日本と比べて2つの点でマレーシア経済は余力があると考えられます。

①株価

バブル化するマレーシア。 日本(左の大きな崖がバブル崩壊)
バブル化するマレーシア。 マレーシア(左部はリーマンショック)

バブル崩壊前に日本の株価が急上昇をしているのに比べ、マレーシアの株価は現在でも落ち着いた動きをしています。ここからの急落は、大きな政変や戦争などがない限り、すぐには訪れないと考えられます。

②人口ピラミッド

そもそも、「日本の土地神話」には海外の識者から疑問符がついていました。というのも、2007年~8年にかけて、人口が減少に転じるという予測がされていたからです。

マレーシアの人口は現在約2800万人。10年後には3500万人に増加し、2090年に約6000万人でピークに達し、人口減少に転じると予測されています。相当先ですね。この数値を見ると、不動産の需要は今後も伸びていくことが予想できます。

4.Action Plan

私見として結論から言えば、マレーシアは「好景気」から「バブル期」に差し掛かっているように感じています。

人口の増大を考えると、マレーシアの不動産需要はこれからも高まるでしょう。しかし、上記に書いていない点を挙げると「所得格差」の問題があります。現在、首都KLの平均年収は100万円程度。一方、所得が最も低いボルネオ島・サバ州の年収は20万程度と約5倍もの開きがあるのです。出生率は所得が低いほど高いため、今後マレーシアで不動産投資をするなら、中低所得層向けの案件を手がけるべきだと考えています。

一方で高所得者層向け物件は供給過多になっている兆しがあるため、一考したほうが良いかもしれません。高所得者向けなら、まだバブル化の兆しが少なく、人口も増加しているカンボジア・インドネシアあたりが面白いと思います。

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